◆「三つの価値創造力」 生きがいのマネジメント 飯田史彦氏
世の中に、価値のない仕事などありません。そう確信することが、すべての
始まりです。かつて、生きがいの意味について追求したヴィクター・フランクフル
博士は、このように述べています。
「信じるというのは、ただ『それが』真実だと信じるということではなく、
ずっとそれ以上のことである。つまり、信じることを真実にする力を持
っているのである。
したがって、一方の考えの可能性を選ぶということは、単に一つの考
え方を選ぶということではない。選んだ考えの可能性を実現することで
もあるのだ」
①価値認識力
すべての仕事が持つ価値、すべての人物が持つ価値を、正しく見抜く
能力をいいます。
いかなる仕事、どのような人物にも、本来、貴重な価値が備わって
いるはずです。が、それに加えて「こうしてみればどうか」と、新た
な価値を付け加えてやることも、もちろん大切です。
②価値伝達力
仕事や人物について、見抜いたり付加したりした価値を、人々に正し
く伝え、自覚させる能力をいいます。
仕事の価値や人物の価値は、上司だけが知っているのではありませ
ん。その仕事を行う当人はもちろんのこと、部下の全員が、互いに相
手の仕事の価値や人間としての存在価値を認め合ってこそ、価値は最
大の効果を発揮するのです。
③価値実現力
人々が自覚した価値が、仕事や人間関係のうえで効果を充分に発揮で
きるように、価値の発揮を阻害する要因を取り除いてやったり、より
良く発揮できるように援助してやる能力をいいます。上司がこの能力
を持っていなければ、せっかく部下が持っている価値が、充分に発揮
されません。
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