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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

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2013年9月

2013年9月30日 (月)

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

6.「人間関係」を少なく、ゆるやかに

 みんなと一緒より「自分らしく」を優先する

 社会は、個人の「自立」を奨励していますが、その取り組みが十分徹底されていない ようです。ひと言で「自立」と言っても、生活環境や各々の能力もそれぞれ違います。

 仕事を持ちバリバリ働くのが自分にいちばん合っていると思う人がいてもよいし、結 婚し専業主婦で子どもを立派に育てたいと思う人がいても、それはそれでよいのです。 自立にもさまざまなかたちがあってもいいのではないでしょうか?

 とのときどきの風潮で一律に、みんなと同じようにしたいと考えるからフラストレー ションが溜まり、慢性的な不満や愛情不足に苦しむことになるのです。

 また、何でも「みんなで一緒に」しようとする代わりに、私たちは自立、それも自分 らしくあることを優先するべきです。もちろん、友情や団結を否定しているわけではあ りません。それが自ら選択し、無償でするのであれば進んで行うべきです。

 

ドミニック・ローホー著

講談社

2013年9月29日 (日)

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

 煩わしい義理だけのつき合い、息苦しくさせる人間関係などを思いきって整理し、 自由な人生を選択する。これも「限りなく少なく」流な生き方です。

 気ごごろの知れた友人が数人もいれば充分。それ以外の人間関係は「実用に即し たもの」と「避けられないもの」に限定します。たとえば職場の同僚、パン屋、隣 人という具合に。社会的なつながりはもちろん必要です。しかし、それもできるだ け少なく、密度も頻度も少なくするのです。

 フランスの物理学者、哲学者であるマルク・アエヴィによれば、人間関係におい ても、ミニマリストは、「過剰」や「雑多」を排除していきます。可能な限り社会 的なものから逃れ、自分の個性を育み、「孤独」を用心深く守るのです。

 これからますます複雑で不安の中になっていく中で、あらゆるものごとを「少な く」していくことは、ある意味では知恵の「エリキシル(霊薬)」なのかもしれま せん。

 

ドミニック・ローホー著 講談社

2013年9月28日 (土)

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

5.「言葉」を減らせば、絆は深まる

 自立している人は多くを語らない

 

 あなたは、何もかもすべてを洗いざらい話す必要はありません。話し相手にとって、 関心のあることだけに的を絞って話せばいいのです。もしすべてを話すとしたら、ま るで「この話し、どうとでもお好きなようにお使いください」と相手に言っているこ とになるでしょう。

 真実を語るのは、それを要求されている場合にのみ語るべきであるとトマス・アク ィナスは教えています。人生を人に頼らず自分らしく生きようと歩み始めた人だけが、 自らの「秘密」に近づくことができるのです。その胸の内を、なにも他人に明かす必 要はないのです。

 

ドミニック・ローホー著

講談社

2013年9月27日 (金)

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

5 「言葉」を減らせば、絆は深まる

 無益な話し合いからの脱出法

 

 話し合いに明け暮れても、話が平行線になったり衝突を繰り返して、何も解決 しないときは、行動することで自分の立場を示しましょう。

 もうひとつ、無益な話し合いへの対処法があります。

 7世紀の中国の禅僧であり、詩人の僧璨は、批判や自己主張ばかりの争いの渦 中に身を置くのはやめなさい、と説いています。

 あなたにとっての最良の守備は、裁かないこと、ねたまないこと、憎まないこ と、そして何も弁護するものがない状態にすることです。争いの渦中にとどまる ことが少なければ少ないほど、あなたは透明な状態でいられます。、

 これは決して逃げの姿勢ではありません。これは何かを得ようと求めることも 弁護することもしない、ただ単に存在するというひとつの方法にすぎないのです。

 

ドミニック・ローホー著

講談社

2013年9月26日 (木)

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

5 「言葉」を減らせば、絆は深まる

 言葉遣いに気を配る男

 

 アメリカの代表的詩人に、ウォルター・ホイットマンがあげられます。 彼は11歳で働きだしたといいますから、ろくに学校にも行っていなかった かもしれません。

 彼の詩やエッセイは、自らの苦悩の日々を伝えるといったものではなく、 人々に未来を切り拓く力を与えるものでした。もちろん作品もお薦めですが、 彼の言葉遣いについて、1905年に結成されたドイツ表現主義に属する ドレスデンの絵描きグループ、「ブリュッケ」のメンバーが書き残した一文 があります。

 彼の低く澄み渡った誠実な声は、彼が発言するもっとも簡単な言葉さえも 魅力的にしていた。

 会話のなかで、よその国、社会的階層、職業や商売、歴史的事象、自然界 の法則などにかかわる話題が出てきたとしても、彼は決してそれらを非難す るような口調で語ることはしなかった。また、ものどとの当然の帰結として 訪れる病や体の変形、痛みや死、そのほかの事柄についても、決して文句を 言うこともなかった。

 実際、彼がデリカシーに欠ける言葉遣いをしたことも、憤りながら話すこ とも、恐怖に慄いているところもみたことはなかったし、そういった感情を 抱いたことも恐らくなかったのだろう。

 

ドミニック・ローホー著

講談社

2013年9月25日 (水)

【最終回】Steve Jobs 夢と命のメッセージ

Jobs の Apple CEO 就任に当たっての書簡

 2011年8月24日  Apple 取締役会およびアップル・コミュニティの皆様へ

 もし私が Apple の CEO として、任務を果たせなくなったり、期待に添うことが できなくなったりした場合には、まず第一に皆様にお知らせすると申し上げてきま した。

 残念ながら、その日がやってきたようです。  私はここに Apple の CEO を辞することにしました。  もし、取締役会の承認を得られるようでしたら、会長職、取締役、Apple の社員 として留まりたいと思います。

 なお、後継者として、われわれのかねてからの後継者プランに従い、ティム・ク ック氏をCEOとして指名したいと思います。

 私は Apple の輝かしく革新に満ちた未来を信じています。  そして、これから新たな役割を担っていく Apple の成功を見届け、そこに貢献で きることを楽しみにしています。

 私は大切な人生の友を幾人か、Apple で得ることができました。  長年、あなたがたとともに仕事ができたことに感謝したいと思います。

                            ---Steve

 

ジョージ・ビーム編 三笠書房

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

5 「言葉」を減らせば、絆は深まる

 静かな友との豊かな時間が流れる

 

 逆説的になりますが、言葉なしで培われる交流関係というのもあります。  私の女友達のひとりとの関係が、まさにそれです。彼女とはどこに行ってもひたすら てくてくと歩き廻り、さまざまなものを一緒に鑑賞するするのですが、お互いに言葉を 交わすことはほとんどありません。片方がバスに乗り帰宅の途につく前に、最後に一言 「さようなら」を言うくらいでしょうか。

「孤独な境遇にいる人」に比べて「自ら孤独を選んだ人」は、絶え間ないおしゃべりで 相手を圧倒することをしないものです。

 

ドミニック・ローホー著

講談社

2013年9月24日 (火)

Steve Jobs 夢と命のメッセージ

5 リーダーシップの力

時代をつくった「ジョブズの生き方」

 

 ゆっくり燃えるのがいい

 という人がいるのも知っている。

 でも、僕はビッグバンでね。

 

ジョージ・ビーム編 三笠書房

「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー

5 「言葉」を減らせば、絆は深まる

 「聞く」とは、他者へ捧げられる貴重なギフト

 

 人に話をよく聞いてくれる人は、話をする側にとっては鏡のような存在。その人は、 相手の話に集中するために、自分の思考を中断しているからです。その人は、自らの 内面に相手の居場所を用意してくれるのです。これこそが他者に捧げられるもっとも 貴重なギフトです。

 逆に見れば、私たちは自分を介して、初めて他者の存在を感じることができます。 そのためには、自分のなかに透明な「無思考」空間を作っておく必要があります。そ してこの空間は、自己中心的な考えにとらわれたままでは作れないのです。

 

ドミニック・ローホー著 講談社

2013年9月23日 (月)

Steve Jobs 夢と命のメッセージ

5 リーダーシップの力

「すべて」はここから

 

 お金は損するかもしれないけど、

 僕たちの会社が持てるんだぜ。

 一生に一度のチャンスだよ。

 

ジョージ・ビーム編

三笠書房

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