「限りなく少なく」豊かに生きる ドミニック・ローホー
9.「エゴ」を追放し、透明な自分になろう
人間的に成熟したいなら、物乞いレースはしない
自分の利益のためだけに、打算で考える人の見解は、いづれ行き詰まりを 見せます。
たとえば、自分の才能の評価をもっと高めたい、またはもっと美しくなり たい、より金持ちになりたいと思う人は、つねに何かを得ようとすることを 目標としています。
これがエスカレートしていくと、次第に物乞いレースのように際限なく要 求し、自分の存在を確かめるために、いつも人の目を気にするようになって いきます。
こうした生き方は次第にその人を束縛していき(もっともこれは本人がそ のことに気づいたときに理解することですが)、何歳になっても若いときの ままのキレイさを保ちたいなどと、「自由」どころか「制約」を感じるよう になるのです。
このような場合でも、その人が利己的な考え方を捨ててみると、世間でく り広げられている裏工作や外部圧力、不安定な状況などに振り回されなくな ります。
そしてその見返りとして、他者に報いるための「成熟さ」と「忍耐力」が 身につくのです。
ドミニック・ローホー著
講談社
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