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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

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2013年12月

2013年12月31日 (火)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第5章 「自分を守ってくれるもの」を大切にする

●お金にケチケチしていると、心が安らがない

 ブッダは、『法句経』という原始仏典の中で、「お金のことでケチケチして

している人は、心の安らぎを得られません」と教えています。

 とはいうものの、ケチな人というのは「心の安らぎを得たい」と思って、お

金のことでケチケチしているのです。

 お金を使わず、寄付をすることもせず、ひたすらお金を貯め込もうとするの

です。

「イザというとき、お金を持っていなかったら大変なことになる。お金はいく

らあっても邪魔にはならない。だからイザというときのために、貯められるだ

けお金を貯め込んでおこう。お金があれば安心できる」と考えるのです。

 しかし現実には、お金がどんどん貯まったとしても「安心できる」という心

境にはほど遠いのです。

 むしろ、

 お金が貯まれば貯まるほど、

 新たな心配事で心が乱れる

 ことになります。

 仏教に、次のような説話があります。

 大金持ちの商人がいました。その商人は、「お金を貯めることで、安らぎの

ある生活を送りたい」と、一生懸命お金を貯めました。

 問題は、貯めたお金をどこに保管するかです。

 商人は最初、頑丈な金庫に入れておこうと考えました。それでも、「ドロボ

ウに入られて、盗まれることになるのではないか」と、心配でしょうがありま

せん。

 次に、土の中深くに埋めてしまうことも考えました。しかし、「モグラやネ

ズミに持っていってしまられないか」と、やはり心配でしょうがありません。

 次に、山の奥に隠そうと思いつきました。しかし、「キツネやタヌキに奪わ

れてしまうのではないか」と、心配になってきます。

 名案がまったく思い浮かばないまま、商人はとうとうノイローゼになり、毎

日眠れなくなってしまいました。

 倹約や節約はいいのですが、ケチケチして、たくさんのお金を貯め込むこと

は。かえって安らかに生きることを不可能にしてしまうようです。

植西聰著

マイナビ

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2013年12月30日 (月)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第5章 「自分を守ってくれるもの」を大切にする

●「記録する」ことで目標を達成する

「日々こまめに記録を取っていくことで、動じない心を作った」という話しを

 聞いたことがあります。

 ある女性は、これまで何度もダイエットに挑戦しましたが、そのたびに失敗

していました。

 そこで、ダイエット専門のカウンセラーに相談したところ、日々の体重を記

録するようアドバイスされたそうです。

 カウンセラーは、この「記録する」という方法で、これまでに多くの女性が

ダイエットに成功してきたと説明しました。

 彼女は当初、本当に記録するだけでダイエットできるのか疑心暗鬼だったそ

うですが、とにかく言われた通りに実行してみました。

 その結果、本当にダイエットに成功したと言います。

「記録する」ことは、

「やる気を持続する」

という効果があるのです。

 人は、単に心の中で「がんばろう」と思うだけでは、やる気が持続しません。

「怠けたい」「今日ぐらい、いいだろう」「どうせ無理に決まっている」とい

った感情に心を乱されて、途中で挫折してしまうことが多いのです。

 しかし、実際の成果を、「おとといよりも昨日は0.5キロ体重が減ってい

た。今日は昨日よりもまた0.5キロ体重が減っていた」という記録に残して

おくことによって、「明日も、またがんばろう」と気持ちが前向きになってい

くのです。

 やる気を邪魔する感情にとらわれそうになったときも、だんだん体重が減っ

てきている記録を見返しながら、「ここまでがんばってきたのだから、ここで

挫折してしまったらもったいない」という気持ちにさせてくれます。

 記録することは、動じない心で努力を継続していくために効果的なのです。

植西聰著

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2013年12月29日 (日)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第5章 「自分を守ってくれるもの」を大切にする

●心の支えとなる「座右の銘」を持つ

 動じない心で偉大なことをやり遂げる人には、

 自分なりの「座右の銘」を持つ人が多いようです。

「座右の銘」とは、「苦しいこと、悲しいことがあったとき、あるいは心が乱

れたり、迷いが生じたりしたときに、いつも心に思い出す偉人、賢人の残した

言葉」です。

 必ずしも「偉人、賢人の言葉」でなくてもかまいません。

 父親が自分に言ってくれた言葉で、「心に残っている」「いつも自分を励ま

してくれる」といった言葉があれば、それを座右の銘にすることもできるでし

ょう。

 また最近は、音楽の歌詞を「座右の銘」として心の支えにしている人も多く

いるようです。好きな歌手の歌詞に、心が励まされるというのです。

 ある女性は「言葉ノート」を作っているそうです。

 本を読んだり、人の話を聞いていて、「いい言葉だなあ」と感じられたもの

を、こまめにノートに書き取っておくと言います。

 そして時々、ノートにある言葉を読み返してみるそうです。

 それらの言葉によって、忘れかけていたことを思い出したり、「さらに努力

しなければ」と励まされることも多いようです。

 言葉ノートをつける前までは、彼女はどちらかというと「動じやすい心」の

持ち主でした。

 ちょっとしたことで落ち込みやすく、いったん落ち込んでしまうと、なかな

か元気を回復できなかったのです。

 また、あきっぽい性格で、一つのことをがまん強くやり続けることができま

せんでした。

 しかし、言葉ノートをつけるようになってからは、少々のことではへこたれ

ないようになり、持続力のついてきたのです。

 彼女にとっては、この「言葉ノート」が心の支えとなっているのです。

植西聰著

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2013年12月28日 (土)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第5章 「自分を守ってくれるもの」を大切にする

●よき師匠、良き友人を持つ

 何かつらい経験をして、心がくじけそうになったときの「心の支え」となる

ものを自分なりに作っておきましょう。

 それも何事にも動じない、強い心を作るためのコツになります。

 ブッダは経典の中で、次の二つのことを繰り返し勧めています。

 * よき師匠を持つ。

 * よき友人を持つ。

 仏教の修行は、生やさしいものではありません。

 忍耐強く、がんばっていかなければ、悟りを得ることはできません。

 人間は弱い存在ですから、修行の途中で心が揺らいで、くじけそうになるこ

ともあります。

 ブッダは、

 そんなときに自分を励ましたり、

 いいアドバイスをくれたりして、

 心の支えとなってくれるのが

 「よき師匠」と「よき友」である

 と教えています。

 学校の恩師、仕事でお世話になった人、職場の上司など、「よき師匠」を持

っている人は、動じない心で夢や願望を実現していくことができます。

 また「よき友人」が身近にいる人は、困難にぶつかって、くじけそうになっ

たときも、踏みとどまって前へ進んでいくことができるでしょう。

 逆にブッダは、「人柄が悪く、悪い誘惑をするような師匠や友人であるなら

ば、そのような人からは早く離れてしまいまさい」とも教えています。

植西聰著

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2013年12月27日 (金)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる

 第4章のポイント

「お金をかける」よりも

「心を込める」ことをモットーにする。

 信念のこもらない努力は

 何の成果ももたらさない。

 うぬぼれを捨てることが、

 動じない心につながる。

 不満を言うよりも、満足して

 生きていくほうが幸せになれる。

 初心を忘れないでいることで、

 心が動じなくなる。

植西聰著

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2013年12月26日 (木)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる

●状況にあわせて柔軟に方向転換する

 マンネリになったり、心に迷いが生じたときには、「初心にかえる」ことで

気持ちをリフレシュして、ふたたび夢や願望に突き進んでいけます。

 この答えは、確かに正しいと思います。

 しかし一方で、仏教には次のような言葉がありますから、紹介してお着まし

ょう。

「初心も是なり。後心も是なり」

「初心」を「努力を始めた当初の心構え」と理解すれば、「後心」というのは

「努力していく途中で、新たに生じる心構え」ということです。

 この言葉は、次のようなことを教えていると思います。

「迷いが生じたとき、初心にかえるのもいいことでしょう。初心は大事にして

いきましょう。しかし途中、『自分は本当に、正しい方向へ向かっているんだ

ろうか。他にもっと幸せを得られる方法があるのではないか』という迷いが生

じたときに、これまでのやり方を見直し、新しい心構えによって生き方を見出

すこともあるでしょう」

 仏教では、「そおような後心も大事にする」と言っているのです。

 世の中の状況は、日々変わっているのです。

 人間という人間も日々変化していきます。

 ですから、

 その場、

 そのときの状況の変化にあわせて初心を見直し、

 新しく「後心」を持つことも大事であるはずです。

 そのように柔軟な心で、新しく方向転換をするという生き方もあっていいの

ではないでしょうか。この「後心」によって、また動じない心で前に進んでい

けるなら、それでもいいのです。

 ひと言で言えば、「しなやかに、柔軟に生きていく」ということです。

 柔軟な心を持って、変化する状況や、自分自身に対応していくのも、「動じ

ない心」を作る方法の一つだと思います。

植西聰著

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2013年12月25日 (水)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる

●「出会った頃の気持ち」を忘れない

 恋人同士が仲良くつき合っていく秘訣は、何年たってもお互いに、出会った

当初のことを忘れないことにあります。

 これも「初心忘るべからず」でしょう。

 *出会った当初の胸のときめき。

 *「こんなステキな人が、この世にいたのか」という新鮮な喜び。

 *「この人を幸せにしてあげたい」という純粋な気持ち。

 そんな出会った当初の「初心」を、付き合い始めて一年たとうが、二年たと

うが、ずっと忘れないでいることが、恋人といつまでも仲良くやっていくため

の秘訣です。

 これは夫婦でも同じです。結婚して何年かすれば、だんだんと関係がマンネ

リになってくると言われていますが、やはり出会った当初の新鮮な気持ち、結

婚した当初の喜ばしい気持ちを忘れないでいれば、いつまでも夫婦円満でやっ

ていけると思います。

 男女の関係ばかりでなく、たとえば友人同士、職場の上司と部下の関係にし

てもそうです。

 お互いにはじめて出会ったときに感じた、「この人は自分にない長所を持っ

ている」「この人には期待できそうだ」という熱い気持ちをいつまでも忘れな

いでいれば、ずっとその相手といいつきあいをしていけるのではないでしょう

か。

 あらゆる人間関係は、時間がたつにつれて、相手への気持ちが冷めていきが

ちです。

 だんだんとお互いの気持ちがすれ違うようになり、誤解が生まれ、ときにケ

ンカになることもあるでしょう。

 しかし、

「初心忘るべからず」という心構えで、

新鮮な気持ちを忘れないでいれば、

その相手と末永く、

いい関係を保っていけます。

 お互いに「初心」を忘れないためにも、時々出会った当初の想い出話をする

ことが大切です。

植西聰著

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2013年12月24日 (火)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる

●いつも新鮮な気持ちで仕事に取り組む

「初心にかえる」という言葉があります。

 就職したばかりの新入社員の頃は、やる気満々です。自分の夢や願望に向か

って、迷いなど一切ありません。

 新鮮な気持ちで、「やってやるぞ」という意気込みにあふれています。

 しかし、三年~五年たった頃になると、様々な迷いが生じてきて、心を乱す

ようになります。

「この仕事は本当に自分に向いているのだろうか」

「こんな仕事をしていてよいのだろうか」

「もっと他に、自分の才能を生かせる仕事があるのではないか」

 このように、動じない心で、まっしぐらにがんばっていくことができなくな

ります。そのようなときには、一度「初心にかえってみる」のも一つの方法で

す。

 新入社員だった頃の気持ちを思い出すことによって、迷いが晴れると思いま

す。

 動じない心で、力強く仕事にまい進できるようになるでしょう。

 日本の伝統芸能の一つに「能」があります。

 その能の創始者である世阿弥は、「是非とも初心忘るべからず。時々の初心

忘るべからず。老後の初心忘るべからず」という言葉を残しています。

 これは「ベテランの能役者になっても、能の修行を始めたときに持っていた

ような、新鮮な気持ちで能に取り組みなさい。修行の途中の期間であっても、

また老いた能役者になったとしても、若い頃のように新鮮な気持ちで能に取り

組みなさい」という意味です。

 会社に就職して五年たとうが、課長や部長に昇進しようが、新入社員だった

頃のように新鮮な気持ちで仕事に取り組むことが、やる気を出すことにつなが

るのです。

何年たっても新鮮な気持ちで

仕事に取り組むことのできる人こそ、

偉大なことを成し遂げることが

できるのです。

植西聰著

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2013年12月23日 (月)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる

●発想を転換して、今あるものに満足する

 心が乱れてしまう原因の一つは「不満」です。

「こんなにがんばっているのに、どうして給料が低いんだ。出世できないんだ」

「わたしはこんなに尽くしてあげているのに、夫はわたしに何もしてくれない」

「もっと都会に住みたい。もっとオシャレなマンションに住みたい。なのに今、

わたしが住んでいるところときたら……」

「こんな貧乏生活から早く抜け出したい。こんな毎日、もうイヤだ」

 しかし、このように不満を持ち、誰かに文句を言ったとしても、今の生活は

改善などされません。

 改善されないどころか、欲求不満がますます大きくなっていくことになるで

しょう。

 不満から生じる心の乱れも大きくなっていき、「わたしは、この世で一番不

幸な人間だ」という思いにとらわれるようになります。

 このような不満に対処し、心の乱れをなくし、幸せに生きていくためのヒン

トを与えてくれるのは、仏教の教えです。

 仏教では、どんなに貧しくても、どんなに不幸だったとしても、「現状の生

活に満足しなさい」と教えています。

 これは、言いかえれば、「こんなに貧しい生活はない。わたしほど不幸な人

間はいない」というのは、本人がそう思い込んでいるだけということです。

 幸せになるためには、

「現状の生活に不満を持つ」のではなく、

「現状の生活に満足する」ように、

 発想を転換すればよいのです。

 工夫すれば、たくさんの楽しいことを実現できます。探そうと思えば、たく

さんの幸福を発見できます。

 本人が思っているほど、その人の生活は貧しくもなければ、不幸でもないの

です。

 不満から心を乱していても、幸福な生活はやってきません。

植西聰著

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2013年12月22日 (日)

人生がうまくいく! 「動じない心」の作り方

第4章 不満を言うよりも、今に満足して生きる

●「うぬぼれた心」は不安と怯えをもたらす

 強いうぬぼれを持った人間は、「動じやすい心」の持ち主だと言えるで

 しょう。

 仏教の経典に、このような話が出てきます。

 古代インドに、ある教団を率いる指導者がいました。彼はとてもうぬぼ

れが強い人間で、世界でもっとも深い悟り、大きな安らぎの境地に達して

ているのは自分だと信じていました。

 あるとき、ブッダのうわさが彼の耳に入りました。

「今、諸国を歩き回りながら教えを説いているブッダという人こそ、世界

でもっとも深い悟り、大きな安らぎの境地に達している人だ」というもの

です。

 ブッダのうわさを聞いて、彼は不安におちいりました。自分のプライド

をブッダにおびやかされるように感じたのです。そこでブッダを自分のも

とへ呼び寄せて、議論を吹っかけ、コテンパンに打ちのめしてやろうと考

えました。

 しかし、実際にブッダに会ってみると、自分よりもはるかに偉大な人物

であるとわかりました。しかし、その事実を認めたくはありませんでした。

 そこでブッダを打ち負かそうと、様々な議論を吹っかけたり、意地悪な

ふるまいをしたりしたのです。そんな彼の様子を見て、ブッダは言いまし

た。

「あなたは深い悟り、大きな安らぎの境地に達した人物ではないようです。

その理由は、あなたのうぬぼれた気持ちにあります。あなたの心は、わた

しと議論すれば負けてしまうのではないかと不安に思っています。心が乱

れ、ビクビクしています。それを隠そうとして、強がっています。悟りを

得た人間は、そのように心を動揺させることはありません」

 うぬぼれを持った人間は、このエピソードからわかるように、いつも不

安と怯えに心を乱されることになります。

 ですから

うぬぼれなど捨ててしまったほうが、

安定した穏やかな心で毎日を送る

ことができるのです。

植西聰著

マイナビ

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