【83】強い心をつくる100の習慣
第9章
心が喜ぶ生活習慣を持つ
83 睡眠を大切にする
睡眠は、人間の体にも心にも想像以上に大きな影響を与えます。
睡眠が不足していると、まず朝起きるのが苦痛になり、心がマイナ
スの状態で一日がスタートしてしまいます。そして、昼間の仕事では
集中力を発揮できないため、仕事を片付けるスピードが遅くなってし
まい、さらに心はマイナスに傾くのです。
ある研究によると、一晩徹夜した人の仕事の能力をテストしてみた
ら、十分睡眠をとったときと比べて、ビールを一本分飲んだときと同
じくらい能力が低くなっていたという結果になったそうです。
また、慢性的な睡眠不足は、体調を悪くするのはもちろんのこと、
気分が不安定になってうつ病を引き起こす可能性が高まるともいわれ
ています。
ですから、「たかが寝不足」と軽く考えてはいけません。睡眠には、
体の疲れだけではなく、心のモヤモヤやマイナス感情を和らげてくれ
る効果もあるのです。
最近、ずっと暗い気分が続いているという人は、一度自分の睡眠を
見直してみることをおすすめします。
あるウェブデザイナーの女性は、疲れているのに夜なかなか寝付け
ず、昼間、仕事でミスを連発してしまい、落ち込んでいました。
ところが、彼女はあるときを境に、ぐっすりと眠れるようになり、
一日中気分よく仕事ができるようになりました。
彼女が何をしたかというと、まず、寝室を徹底的に片付けました。
いらないものを捨てて、枕元をスッキリさせました。
また、眠る前には、できるだけ携帯電話やテレビを見ないようにし
ました。
寝付きをよくするためにはリラックスしていることが大切です。し
かし、携帯電話の光やテレビの音は刺激が大きいため、睡眠の邪魔を
することがあるのです。
このように、彼女は自分の生活習慣を見直すことで、ぐっすりと眠
ることができるようになり、朝、スッキリと起きられるようになりま
した。
毎日ぐっすり眠ることができると、それだけで心に幸福感が湧いて
きます。心を強くするためにも、質のいい睡眠をとるよう心がけまし
ょう。
植西 聰 氏
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