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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

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2015年1月

2015年1月30日 (金)

【57】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

7章

 「視点」をシフトすれば人間関係に強くなる!

 苦手な人を意識しすぎないコツ

 人はつい、周りに苦手な人がいると、その人を意識しすぎてしま

います。

 例えば、意地悪な同僚があいさつをしてくれなかった場合、相手

はただ、あなたに気がつかなくて、あいさつをしなかったのかもし

れないのに、ついマイナスの想像を膨らませてしまうものです。

「僕はあの人に嫌われているに違いない」

 と落ち込んだり、

「無視するなんて、あの人はひどい」

 と怒ったりしてしまうこともあるかもしれません。

 しかし、そんなふうに、相手の言動を勝手に悪いほうに解釈して

怒ったり悲しんだりすることは、無駄な行為です。

 あいさつを返してくれなかったのが、仲の良い人なら、あなたは

きっと、

「聞こえなかったのかもしれない」

「急いでいたのだろう」

 というふうに考えて、あまり気にしないでしょう。

 相手が苦手な人だとしても、同じように考えるようにようにすれ

ばいいのです。

 相手の本心なんて、その人に直接聞いてみなければわかりません。

 単なる事実を、勝手に悪い方に解釈するのは、とてもおろかなこ

とといえます。

マイナスな方向に考えそうになったら、すぐに打ち消すクセをつけ

るようにしてください。

 また、近くに苦手な人がいるときも、その人を意識しすぎないよ

うに注意しましょう。

相手があなたにとって特別な存在にならないよう、自分自身で気を

つけるのです。

 日頃から、困った人と付き合うときは、他の友だちと同じような

態度で接しましょう。

特別に優しくしたり、ご機嫌をとったりする必要はありません。

 最初は意識的でも、苦手な人を他の人と同じように考えるうちに、

苦手な人に振り回される機会もへってくるでしょう。

植西 聰 氏

2015年1月29日 (木)

【56】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

7章

 「視点」をシフトすれば人間関係に強くなる!

 見返りを欲しがるくらいならやらなくていい

 人づきあいにおいて、心にマイナスのエネルギーが増える原因の

ひとつに、

「私はこの人をこんなに助けてあげたのに、この人は私に何もして

くれない」

 というような状況があります。

「裏切られた」

「あんな奴だと思わなかった」

 そんなふうに相手を憎む気持ちには、悔しさだけでなく、悲しさ、

苦しさ、後悔などのネガティブな感情がまざりあっているために、

どんどん心にマイナスのエネルギーが増えていきます。

 そんなことにならないために日頃から意識したいのが、「見返り

を求めないで行動する」ということです。

 見返りを期待しないということは、相手がどんな裏切りの態度を

とっても自分の心がダメージを受けることがないということです。

 親切にしてあげた相手からお礼の言葉がなくても、もともと見返

りを期待していなければ、腹は立ちません。

 相手がどんな態度をとっても、

「自分がやりたくてやっているだけだから関係ない。お礼を言われ

るなんて、むしろ恥ずかしいくらいです」

 といえる人たちの心には、「こんなに私が力を貸してあげたのに」

というようなイライラや怒りがわきあがることはありません。

 ですから、人のために何かをするときは、「ほめられたい」とか、

「認められたい」という気持ちを捨てることが大切です。

 逆に言えば、ほめられなければやりたくないことや、認められな

ければやりたくないことは、自分が本当にやりたいことではないの

ですから、無理してやらなくてもいいともいえます。

植西 聰 氏

2015年1月28日 (水)

【55】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

7章

 「視点」をシフトすれば人間関係に強くなる!

 「自分のために」相手を許す

 心が折れやすい人の特徴として、過去のことに気持ちをとらわれ

やすいということがあるようです。

 つまり、気持ちの切り替えが苦手なのです。

 そういう人は、一日の終わりに毎晩、その日の気分をリセットす

ることをあすすめします。

 孔子の言葉に、

「虐待されようが、強奪されような、忘れてしまえばどうというこ

ともない」

 というものがあります。

 この考え方を私たちも見習うことができるのではないでしょうか?

 寝る前に、自分を傷つけた相手に対する苦しみや、その人に何も

言い返せなかった情けなさで頭の中が一杯だと、翌朝、目が覚めた

ときには、さらにマイナズの感情が大きくなっているものです。

 一方、どんなにイヤな思いをしたとしても、その日の夜、気持ち

を切り替えてしまえば、それを引きずることはありません。

 そのためにはどうするかというと、寝る前に、布団の上で目を閉

じながら、

「私の心の中にあるマイナスの感情をリセットします。明日はきっ

といい日です」

 と言うのです。

 そして、心の中のマイナスのエネルギーが夜の闇に吸いこまれて

いくシーンをイメージします。すると、次の朝、起きた時に気分が

スッキリとしています。

 自分を傷付けた相手のことを憎めば、心はマイナスのエネルギー

で一杯になってしまい、マイナスの出来事を引き寄せてしまいます。

 ですから、相手を許すことは、相手のためではないのです。自分

の幸せのために、憎しみや悲しみを手放すのです。

 寝る前のリセット習慣で、日々のストレスは軽減していくでしょ

う。

植西 聰 氏

2015年1月27日 (火)

◎6章のまとめ 「折れない心」をつくるたった1つの習慣

□「恵まれていない」かどうかは、その人の心が決める

□将来の自分から、今の自分にメッセージを贈る

□尊敬する「あの人」ならどうするか、と考えてみる

□過去のことを思い出してムカムカしたら「この感情は私が作り出している」

 と考えると楽になる

□「ファンタジーマップ」を作ってみる

□誰かを恨んでも何も解決しないと知る

□不安がったら、最悪のケースを考えるとかえってスッキリする

□時間を味方につける

植西 聰 氏

2015年1月26日 (月)

【54】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

6章

 立ち直れなさそうな心に効くメニュー

 時間を味方にして、良いタイミングを待つ

 どうしようもないときは、何もせずに時の流れに身をまかせると

決めるという方法もあります。

 例えば、何か大切なものを失ってしまったときなどは、なかなか

気持ちの切り替えがしにくいものです。

 そんなときは、「必ず時間が解決してくれるから、大丈夫」と自

分に声をかけてあげましょう。

 医学情報で知ったのですが、体にナイフのような異物がつきささ

ったときは、すぐに抜くのではなく、まずはそのままにして、時間

をかけて抜くほうがよいそうです。

 急いで抜くと、大量に出血したりして、かえって体へのダメージ

が大きいからだといいます。

 これと同じで、あまりにも心の傷が深いときは、大急ぎで治そう

とすると、かえってこじれることがあります。

 そういう場合には、無理に自分を励ましたりしてプラスのエネル

ギーを心に注ぐことよりも、まずはマイナスのエネルギーが増えな

いように、そっと心をいたわってあげることが大切なのです。

 昔から、日本には「時間クスリ」と言う言葉があります。

 これは、心の傷は時間というクスリが治してくれるという意味で

す。

 確かに、先週の失恋で泣いている人はいても、10年前の失恋で

泣いている人は滅多にいません。

 つまり、時間は私たちの味方ということです。

 毎日、流れる時間に身を任せて生きているだけでも、少しずつ、

自然に心の傷は消されていくのです。

「どうしてもこの悲しみは消えそうにない」と思うときは、あせら

ずに「時間クスリ」を信じてみるのもひとつの方法です。

植西 聰 氏

2015年1月23日 (金)

【53】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

6章

 立ち直れなさそうな心に効くメニュー

 最悪のケースを想定してみる

 物事がうまくいかないときは、不安や恐怖が心の中に増えていく

ものです。

「結婚したかった恋人にふられた。人生、もうおしまいだ」

「仕事で失敗をしてしまった。上司の期待を裏切ってしまったから、

出世の道は閉ざされてしまうだろう」

 そんなふうに、あれこれと悪いイメージがわいてきて、心の中は

マイナスのエネルギーで一杯になります。

 そんなときは、「このままもっと悪い方向にすすんだら、どのく

らい困った状況になるのか」を想像してみるのもひとつの方法です。

「わざわざ、悪いことを想像するなんて」と、意外に思う人もいる

かもしれません。

 しかし、この行為には、漠然とした恐怖を具体的な形に直すこと

で、心をプラスに変えていく効果があるのです。

 例えば、仕事で失敗してしまったとき、「どうしよう、困った」

と思っていると、心は不安で一杯になります。

 しかし、その先にある最悪の事態を想像してみると、

「今年のボーナスは最低かもしれない。でも、同じような失敗をし

た先輩もクビになっていることはないから、最悪でもこの会社を辞

めさせられることはないだろう」

 というふうに、不安の実態が具体的になってきます。

「詐欺にひっかかって、10万円をとられてしまった」というケー

スはどうでしょう。

 詐欺にひっかかったということにとらわれていると、心は怒りで

一杯になるでしょうが、その先にある最悪のケースを想定してみた

場合、

「10万円分、貯金が減っただけで、それ以外の被害はとくにない

から、大丈夫」

 というように考えが切り替わるかもしれません。

 不安は見えないから、怖いのです。

 不安の正体をハッキリさせることで、心を落ち着かせることがで

きます。

植西 聰 氏

2015年1月22日 (木)

【52】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

6章

 立ち直れなさそうな心に効くメニュー

 ”犯人”が見つかっても幸せにはなれない

 つらい出来事があったとき、多くの人は、

「どうして、自分がこんな目に遭わなければならないのか」

 と思いながら、自分を苦しめている犯人捜しをしようとします。

「気まぐれな上司が悪い」

「思いやりのない友人が悪い」

 そんな風に、人のせいにすると、なんとなくその問題は自分の中

で解決したような気にもなります。

 しかし、犯人が見つかったとしても、実際には何も解決しません。

 それどころか、その相手に対する憎しみが募ったり、そのような

出来事を引き起こした環境にある自分を情けなく思ったりして、心

にはどんどんマイナスのエネルギーが増えていってしまいます。

 誰かに対する恨みを持っている人で、幸せな人はいません。

 健康でお金があって、家族に恵まれている人でも、誰かを心から

憎んでいると、心にはマイナスのエネルギーが常にうずまいている

ために、いずれマイナスの出来事を引き寄せてしまうのです。

 クリスチャンでもある作家の三浦綾子さんは、若い頃から多くの

病気にかかりました。

 三浦さんは、自分ばかりどうして病気になるのだろう、と犯人探

しをすることはしませんでした。

 その代りに、この病気が自分に何をもたらしてくれるのだろうと

考え、病気をするたびに新しい発見と成長があったといいます。

 その結果、三浦さんは、「自分は神様にえこひいきされているの

ではないかと感じる」と語るほど、病気ばかりしている自分を愛せ

るようになりました。

 原因を探すのではなく、その試練が自分に何を与えてくれるのか

というふうに、視点を変えることで見えてくるものがあるかもしれ

ません。

植西 聰 氏

2015年1月21日 (水)

【51】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

6章

 立ち直れなさそうな心に効くメニュー

 「ファンタジーマップ」を作ってみよう

 つらいことがあったときは、どうしてもそのことばかり考えてし

まうものです。

 例えば、失恋したときは、大好きな人と過ごした楽しい時間を思

い出して泣いたり、なぜ相手は心変わりをしたのだろうと何度も考

えたり、あのときああすればよかったと悔やんだりします。

 それは、ある意味、仕方のないことです。

 ある程度の期間は、悲しいという気持ちを開放してしまうのがい

いでしょう。

 しかし、それがいつまでも続くようだと、問題です。

 心にはマイナスのエネルギーが増え続け、ますます自分の心を弱

めてしまうからです。

 そんなとき、気持ちをリセットするのに効果的なのが、ファンタ

ジーマップ(私の造語)を作ることです。

 ファンタジーマップとは、写真を使って自分の夢ややりたいこと

などを、具体的に表現したものです。

 やり方は、簡単です。まず、模造紙の真ん中に自分の写真を貼り

ます。

 次に、自分の写真の周りに、自分が叶えたい夢を示すような写真

をパンフレットや雑誌から切り抜いて貼っていきます。

 旅行が好きな人なら、行ってみたい場所や、ホテルの写真を貼っ

たりするといいでしょう。家が欲しい人は理想の家の写真を貼りま

す。

 結婚願望のある人は、新婚旅行の場所や結婚式場の写真を貼って

いきます。

 大切なのは、自分の心と脳に、「私の目標はこうなることですよ」

と伝えてあげることです。

 ファンタジーマップを作ったことのある人たちに話を聞いてみる

と、多くの人が、

「自分のやりたいことを考えていると、幸せな気持ちになった」

「書いているうちにワクワクしてきて、暗い気持ちが吹き飛んだ」

 と言います。

植西 聰 氏

2015年1月20日 (火)

【50】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

6章

 立ち直れなさそうな心に効くメニュー

 「良いこと探し」を意識的にやってみる

 どうしようもなく落ち込んだときに気持ちを切り替えるためには、

「いいこと探し」をするのが効果的です。

「いいこと探し」とはその名のとおり、自分の身の周りにあるいい

ことを探してみるのです。

 普段、何気なく過ごしているときは気づかなかったような小さな

いいことも、意識してみると意外とたくさん見つかるものです。

 どんなに小さなことでも、「いいことが起きた。ラッキー」と自

分が思うことができれば、きちんと心にはプラスのエネルギーが生

まれます。

 ですから、気分が沈んだときには、できるだけ早い段階で、いい

こと探しを始めましょう。

「電車で座ることができた」

「たまたま入ったレストランで好きな歌手の曲が流れていた」

「怖い上司の機嫌がよかった」

 探してみれば、そんな小さなラッキーが、一日の中にいくつもあ

ったことを思い出せるのではないでしょうか。

 自分自身ではいいことを見つけるのは苦手、という人は、誰かと

一緒に「いいこと探し」をしてみるのもいいでしょう。

 会社の帰りに友達を誘って、お茶を飲みながら、

「今日あった、いいことを数えよう」

 というゲームをするのは、その日を元気に締めくくるためにはと

ても効果的です。

 自分は決して不幸なのではなく、意外とラッキーな人間なんだと

気づくと、ちょっとしたイヤなことは気にならなくなります。

 心がマイナスに傾きかけたときは、自分が喜べることや楽しいと

感じることを意識的に探すようにしましょう。

植西 聰 氏

2015年1月19日 (月)

【49】「折れない心」をつくるたった1つの習慣

6章

 立ち直れなさそうな心に効くメニュー

 何度も思い出してムカムカするとき

 心が折れやすい人の特徴として、失敗したことや、誰かに失礼な

態度をとられたことなど、自分の心がダメージを受けた出来事を、

何度も何度も思い出してしまうということがあります。

 それが誰が考えても傷つくような大きな出来事なら仕方ないので

すが、心が折れやすい人は、「そんなの、気にすることはないのに

…」と周囲の人が思うようなちょっとしたことでも、気にしてしま

いがちです。

 しかし、改めて言うまでもなく、つらいことを何度も思い出して

考えることは、心にマイナスのエネルギーを増やすことになってし

まいます。

 こんな悪循環を止めるために効果的ななのは、

「自分の心に浮かんでくる悲しみや悔しさといったすべての感情は、

他人ではなく自分自身がつくり出している」ということを、自覚す

ることです。

「この感情は私自身が作り出しているものだ」と考えることができ

ると、それだけで気持ちは軽くなるはずです。

 そして、それができたら次に、自分自身におきた状況を冷静に見

ることを意識しながら、

「本当に、これはずっと落ち込む必要がある出来事なのか?」

 と自問自答してみます。

 すると、

「そんなに落ち込むほどのことではない」

 という客観的な事実が浮かび上がってきて、気持ちが落ち着いて

くるでしょう。

 心に浮かび上がってくる感情をそのまま放っておくと、噴水のよ

うにマイナスの感情が溢れてきて、最初は少し落ち込んでいただけ

だったのに、いつの間にか大きな心の傷になってしまうことがあり

ます。

 それを防ぐためには、早い段階で自分を冷静に見つめる機会を持

つことが大切です。

植西 聰 氏

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