【8】幸運は不運のあとにやってくる
第一章
不運が幸運を連れてくる
運・不運にも反動の作用がある
物理学に反動の法則というものがあります。
反動の法則とは、物体に力が加わると、物体は同じ強さの力で押
し返す作用のことをいいます。
たとえば、ボールを壁に向かって投げたときです。
弱く投げると、弱くはね返って戻ってきます。
逆に、強く投げると、強い勢いではね返って戻ってきます。
人間の運にも同じことがいえます。不運がたいしたことなければ、
その後にやってくる幸運もたいしたことはありません。
そのため、不運の時期が過ぎ去り、幸運期を迎えても、それほど
幸福感を覚えない場合があります。
しかし、不運が大きければ大きいほど、その後にやってくる幸運
も大きなものがあります。
「ものすごくつらくてたいへんな思いをしたが、今はこんなに幸
せだ」と心の底から思えるようになります。
しかし、だからといって「私の場合、不運といってもたいしたこ
とはない。だから、自分で不運を作りだそう。そうすれば、幸運が
もたらされるだろう」という考え方はよくありません。
なぜなら、こういう人は少ないと思いますが、「財布をわざと置
き忘れる」「同僚からわざと嫌われる」といった行動は自滅行為に
つながり、負のスパイラルに陥ってしまう可能性があるからです。
大切なのはあくまで自然体でいて、もし不幸に見舞われたとして
も、日々、前向きに明るく暮らしていくことなのです。そうすれば、
幸運期を迎えたとき、神様は素敵なプレゼントを授けてくれるに違
いありません。
植西 聰 氏
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