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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

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2015年5月

2015年5月29日 (金)

【43】幸運は不運のあとにやってくる

第五章

 逆境から抜け出すには

 逆境に見舞われたら、思いきって開き直る

 逆境に見舞われたら、もがいたり逆らったりしないで、あえてそ

れを受け入れてしまうことが大切です。

 その一方で、あくまで前向きに明るく考えるようにするのもいい

でしょう。

 商社に勤めるある男性は、会社をリストラされてしまったことが

ありました。

 しかも、「泣きっ面にハチ」とはよくいったもので、その直後、

奥さんとも別居し、挙句の果てには交通事故にあい、入院してしま

いました。

 このとき、その男性は次のように思ったというのです。

 「これで悪いものが全部出ていった。これからはいいことがたく

さん起こるようになるだろう」

 すると、どん底状態から一変して、本当にいいことが起こりました。

 退院後、知人の斡旋で再就職に成功し、間もなくして別居してい

た奥さんとヨリを戻したばかりか、念願だった公認会計士の資格を

取ることができたのです。

 逆境に見舞われると、、確かに精神的につらくなります。

 そのとき「この危機的状況から何とかして抜け出したい」と思い

続けていると、余計、状況が悪化してしまうことがあります。

 逆に、この男性のように「これで悪いものが全部出ていった。こ

れからはいいことが起こる」という信念のもと、前向きに、積極的

に考えるようにすれば、状況の悪化に歯止めをかけることができます。

 前向きに考えれば、不運のエネルギーはだんだんと弱まるように

なります。

 むしろ、水面下に潜んでいる幸運エネルギーがいち早く覚醒する

きっかけになることもあるのです。

植西 聰 氏

2015年5月28日 (木)

【42】幸運は不運のあとにやってくる

第五章

 逆境から抜け出すには

 逆境の現実を受け入れる

 近年、地球の天候は不安定になっています。

 カンカンに太陽が照りつく日があれば、ゲリラ豪雨のような激し

い雨が降る日もあります。

 台風による大雨と台風の日に見舞われる日もあれば、竜巻や突風

が起きる日もあります。

 こうした「自然の気候の良し悪し」は人間の力ではどうにもなり

ません。

 人知を超えた自然現象に対しては、その事実を謙虚に受け入れ、

そのなかで災害に見舞われないように細心の注意を払いながら生き

ていくしかありません。

 逆境も同じです。

 逆境はいついかなる形でやってくるかわかりません。

 しかも、それに逆らおうとすると、余計、事態が悪化してしまう

可能性があります。

 そこで、そういうときは、もがいたり逆らったりしないで、あえ

てそれを受け入れてしまうといいと思います。

 たとえば、恋人から別れ話を切り出されたら、ヨリを戻すように

努力することも大切ですが、それでも相手が一方的に別れたいと言

ってきたら、それを受け入れてしまうのです。

 会社から解雇通知を出されたときも、会社に残れるように最善を

尽くすことはもちろん大切ですが、ラチがあかないと思ったら、そ

れを受け入れてしまうのです。

 もちろん、そのときはつらく悲しい思いをするでしょう。

 お先真っ暗闇のように思えてくるかもしれません。

 生きる張り合いもなくなってくるでしょう。

 しかし希望を持ち続ければ、逆境が去ったあと、その人は水面下

にためた幸運エネルギーによって、素晴らしい幸運を引き寄せるこ

とができるようになるのです。

植西 聰 氏

2015年5月27日 (水)

【41】幸運は不運のあとにやってくる

第五章

 逆境から抜け出すには

 逆境の最中は流れに逆らわない

 「地方に左遷されてしまった」

 「失恋したショックで病気になってしまった」

 などなど、逆境の最中にいるのはつらいものがあります。

 そういうときは流れに逆らわないで生きることが大切です。

 仏教の開祖・ブッダ(釈迦)は、弟子から「困難に見舞われたと

きは、どう対処したらいいか」と尋ねられたとき、次のように答え

たといいます。

 あの渓谷にある川の激流を見てごらん。

 あの激流に身を任せた自分を想像してごらん。

 渓谷の激流には大小さまざまな岩が方々に点在している。

 激流に身を任せ、川を下ろうとすると、岩にぶつかって痛い思い

をする。

 それでも流れに身を任せながら川を下っていけば、流れがだんだ

んと緩やかになり、しまいには大河に行き着く。

 人生もまったく同じである。

 つらいときは、人生の激流に逆らわないことだ。

 幸と不幸は表裏一体です。

 不幸のあとには、必ず幸運がやってきます。

 したがって、不運に見舞われたときは、幸運の出番を待って流れ

に逆らわないことです。

 目標だけはきちんと持って自然の流れに身を任せてしまうことです。

 運命を神様にゆだねてしまうくらいの気持ちでいるといいでしょう。

 そうすれば、運命の荒波はだんだんと穏やかになり、いずれ幸運

という名の大河に行き着くようになるでしょう。

植西 聰 氏

2015年5月26日 (火)

【40】幸運は不運のあとにやってくる

第五章

 逆境から抜け出すには

 人生のデトックス作用は心の大掃除のようなもの

 人生のデトックス作用はなぜ起きるのでしょうか。

 これは心の法則が大きく関係しています。

 私たちはよくも悪くも毎日いろいろなことを考えながら生きてい

ます。

 そして、それは想念となって絶えず心の奥底にインプットされて

います。

 それも「うれしい」「楽しい」といったプラスの想念だけでなく、

「悲しい」「悔しい」といったマイナスの想念にも反応し、エネル

ギーとして蓄積されます。

 興味深いのは、心の奥底には、それをさまざまな形で現象として

現す動きがあることです。

 つまり、ある程度のエネルギーがたまると、心の奥底はそれを排

除しようとします。

 そのとき、マイナスの想念によって蓄積されたエネルギーは「仕

事の挫折」「人間関係のトラブル」「病気やけが」「失恋」といっ

た形となって現れるようになります。

 それが「人生のデトックス作用」なのです。

 結論的にいえば、「人生のデトックス作用」とは、私たちの心の

奥底に蓄積されたマイナスの想念が現象となって現れたものなのです。

 しかし、「逆も真なり」で、私たちはそこに希望を見い出すこと

ができます。

 デトックス作用というのは、その人の心の中に蓄積されていたマ

イナスの想念がエネルギーとなって外に放出された証拠であるから

です。

 おできができて、ウミを出しているときは、とても痛いですが、

ウミを出しきれば、痛みはおさまり、おできも治るようになります。

 原理はそれとまったく同じです。

 マイナスの想念というウミを出しきれば、心の大掃除が完了した

ことになるため、心の中はクリーンな状態となり、今度は幸運エネ

ルギーの出番となります。

 つまり、それからはハッピーな現象がたくさん起きるようになる

のです。

植西 聰 氏

2015年5月25日 (月)

【39】幸運は不運のあとにやってくる

第五章

 逆境から抜け出すには

 焦れば焦るほど、不運のエネルギーは増大していく

 マッチをつけない状態では、火は形になって現れません。

 しかし、マッチをつければ火は形となって現れ、しばらくすると

消えます。

 では、マッチでつけた火が燃えている最中に、油を注いだらどう

なるでしょうか。

 火は弱まるどころか、いっそう激しく燃え盛るようになります。

 これを人生のデトックス作用の最中に例えてみると、焦る、怒る、

といったマイナスの感情を抱くことが火に油をそそぐ行為につなが

ります。

 デトックスの最中は、「やりたい仕事に就けない」「成果が上が

らない」など、物事が停滞し、なかなか自分の思いどおりにはいき

ません。

 そういうとき焦ったり、怒ったりするとどうなるでしょうか。

 余計、うまくいかなくなります。

 余計うまくいかないと、ますます焦り、怒りの感情が増大します。

 すると、さらにうまくいかなくなります。

 つまり、マイナスのスパイラルに陥ってしまう可能性があるのです。

 したがって、そういうときは必要以上にうろたえることなく、事

態の推移を冷静な目で見守り、できるだけ安静に努めることが大切

になります。

 繰り返しいいますが、不運にはエネルギーがあります。

 そして、それは形に現われると消滅するようになっています。

 この消滅を早めるためには、怒ったりしないで、できるだけ心を

前向きにするのが一番なのです。

 そうすれば、いずれ不運のエネルギーは消滅し、代わりに幸運の

エネルギーが形となって現れるようになるでしょう。

植西 聰 氏

2015年5月22日 (金)

【38】幸運は不運のあとにやってくる

第五章

 逆境から抜け出すには

 不運にはエネルギーがあり、形に現われると消滅する

 自動車はガソリンを燃料としています。

 エンジンをかけると、ガソリンがエネルギーとなり、車が動くよ

うになります。

 つまり、「走行する」という形になって現れるわけです。

 では、自動車を何時間も走行させたらどうなるでしょうか。

 ガソリンの量はどんどん減っていき、しまいにはエンストをお越

し、自動車は動かなくなります。

 つまり、ガソリンというエネルギーは形に現われると次第に減っ

ていき、最後には消滅するわけです。

 マッチも同じです。

 マッチをつけない状態では、火は形になって現れません。

 しかし、マッチをつければ火は形となって現れ、しばらくすると

消えます。

 運・不運にも同じことがいえます。

 不運にはエネルギーがあり、形に現われると消滅するようにでき

ています。

 しかも、興味深いのは、その間、幸運は表面下に潜んでエネルギ

ーをためていて、不運のエネルギーがだんだんと弱まり、消滅する

と、今度は幸運のエネルギーが形となって現れるようになることで

す。

 したがって、不運に見舞われたときは、次のように解釈するとい

いと思うのです。

 「今、自分の人生において、不運のエネルギーが形となって現わ

れている。そして、それはいずれ消滅し、代わりに幸運のエネルギ

ーが形となって現れるようになる」

 そして、この不運のエネルギーが形となって現れる現象を、私は

「人生のデトックス(悪いものが出ていくこと)」と呼んでいます。

 言い換えると、運命がよい方向に変わるときに生じる現象が、「

人生のデトックス作用」なのです。

植西 聰 氏

2015年5月21日 (木)

【第四章のポイント】幸運は不運のあとにやってくる

● マイナスと思えるもの、マイナスと思える出来事のなかにプラ

  スの芽が潜んでいる。

● 失敗するおかげで、飛躍・発展につながる幸芽を見つけ出せる。

● 失敗を繰り返しても、「もうダメ」と決めつけず、前向きな気

  持ちで取り組む。

● 一つの物事をマイナスと決めつけないで、マイナスのレッテル

  を外す。

● 性格の短所を個性として受け入れてしまえば、その人の大きな

  武器になる。

● マイナスの事柄を楽観的・建設的に考える。

● 一つの方法にこだわらない。

● 他の業界にいる人は違った角度からものを見て、自分の予想も

  もしなかった意見を言ってくれる。

● 空間移動すれば、新鮮なショックと未知の感動によって感性が

  刺激される。

● 悩みやコンプレックスは、意外なときに意外な形で、飛躍、発

  展のチャンスを招き寄せてくれる。

植西 聰 氏

2015年5月20日 (水)

【37】幸運は不運のあとにやってくる

第四章

 幸運をもたらす「幸芽」を探そう

 弱みを武器にする

 人間、誰にでも、他人に言えない悩み、コンプレックスというも

のがあります。

 「車の運転が下手である」

 「英語が苦手でまったくしゃべれない」

 「カナヅチで全然泳げない」

 などなど。

 自分の本を出したかったある男性は、かつては他人に言えない悩

み・コンプレックスがありました。

 それは30回以上も転職を重ねてきたことです。

 あおんなあるとき、勉強会で知り合い、親しくなった出版社の編

集者からこう言われたことがありました。

 「あなたは30回以上も転職を繰り返し、ようやくデザインの仕

事に就いたそうですね」

 「どうでしょう。その貴重な体験をもとに、転職がうまくいかず

に悩んでいる人たちの役に立ちそうな本を書いてみませんか。転職

で成功するためのノウハウを公開しませんか」

 こうして、男性は思いがけない形で、自分の名前で本を出すこと

ができたのです。

 弱みやコンプレックスというものは、一見すると、不運のように

しか思えません。

 しかし、不運のまま終わることはありません。

 意外なときに、意外な形で、幸運、すなわち飛躍・発展のチャン

スを招き寄せてくれることもあります。

 つまり、弱み・コンプレックスのなかにも「幸芽」が潜んでいる

のです。

 それによって、人生がよりよい方向に変わっていく場合もあるの

です。

植西 聰 氏

2015年5月19日 (火)

【36】幸運は不運のあとにやってくる

第四章

 幸運をもたらす「幸芽」を探そう

 気分転換を図り、リフレッシュできる場所に行くと、

 「幸芽」が見えてくる

 一切の不運のなかから「幸芽」を見つけ出すためには、気分転換

を図り、リフレッシュできる場所に行くのも一つの方法です。

 大自然がある場所に行くのもいいでしょう。海外旅行に行くのも

いいでしょう。

 そういった場所に行けば、新鮮なショックと未知の感動によって

感性が刺激され、それによって「幸芽」が見えてくることがしばし

ばあるからです。

 ある飲料水メーカーの開発員の女性は、上司から新しいタイプの

スポーツドリンクを開発するように、命じられたことがありました。

しかも、「失敗に終わったら、降格もやむをえない」とプレッシャ

ーをかけられる結末でした。

 アイデアが出なくて困っているとき、彼女は気分転換を兼ねて、

南の島に旅行に行きました。

 その島で現地の住民たちが美味しそうに飲んでいたのはヤシの実

のジュースでした。

 そこで、自分も飲んでみたところ、たいへん美味しく感じました。

 「美味しいだけでなく、適度に塩分と栄養分がある。汗をかいた

ときの水分補給に最適かもしれない」

 そして、帰国後、早速、ヤシの実のジュースの成分を参考にした

スポーツドリンクを開発したところ、これが大ヒットし、飛ぶよう

に売れたのです。

 そして、この功績が認められ、女性は降格どころか、逆に課長に

昇進することができたのです。

 困難に遭遇すると、私たちの頭は凝り固まってしまいます。

 そうなると、打開策も見いだせないし、アイデアも湧いてこなく

なります。

 そんなときは、この彼女のように気分転換できる場所に足を運ぶ

といいでしょう。

 そうすれば、目からウロコが落ちる発見ができるかもしれないし、

打開策につながる素晴らしいアイデアが湧いてくるかもしれません。

 それが「幸芽」になってくれるかもしれないのです。

植西 聰 氏

2015年5月18日 (月)

【35】幸運は不運のあとにやってくる

第四章

 幸運をもたらす「幸芽」を探そう

 他人の意見をあおぐと、「幸芽」が見えてくる

 一切の不運のなかに幸福の芽は潜んでいます。

 そして、それは楽観的・建設的に考えたり、別の方法・別の角度

から考えると、見えてきます。

 しかし、時にはそうやっても幸芽が見つけ出せないことがあります。

 そういうときは、他人の意見をあおぐのもいいでしょう。

 ある女性の話です。

 アメリカで長年暮らしていた彼女は帰国後、フリーの翻訳家とし

て出版関係の仕事をするようになりました。

 ところが、あるとき災難に見舞われ、いつもたくさん仕事を出し

てくれていた出版社が倒産してしまいました。

 仕方なく、他の出版社に営業を試みたものの、なかなか仕事がも

らえません。

 そこで、大学時代の先輩に相談すると、先輩はこうアドバイスし

てくれました。

 「出版社にこだわる必要はない。商社や貿易会社を当たってみた

らどう?」

 その後、先輩のアドバイスに従い、貿易会社に自分を売り込んだ

ところ、すぐに仕事の依頼がきました。

 さらにその会社の紹介で、別の商社からも仕事の依頼が来るよう

になったのです。

 一つの業界に身を置いていると、定められた角度からしかものが

見られなくなり、一定の尺度でしか物事が考えられなくなります。

 しかし、他の業界にいる人は違った角度からものを見て、自分の

予想もしなかった意見を言ってくれることがあります。意外な情報

を提供してくれることもあります。

 したがって、不幸に見舞われたら、他人の意見をあおぐことも必

要です。

 そうすれば視野が広がり、一切の不運のなかから「幸芽」をつか

み出すことができ、人生を幸運に転じさせていくことが可能になる

でしょう。

植西 聰 氏

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