【9】幸運は不運のあとにやってくる
第二章
諦めない人に幸運はやってくる
人生はどこでどうなるかわからない
中国に「人間万事塞翁が馬」という格言があります。
この格言にまつわる逸話を紹介しましょう。
昔、ある村に一人の老人が暮らしていました。
あるとき、その老人が可愛がっていた名馬が逃げてしまいました。
そこで、近所の人がなぐさめに行くと、老人は次のように答えました。
「このことが福を呼ぶかもしれない」
しばらくすると、老人の言葉は現実となりました。
逃げた馬がたくさんの馬を引き連れて戻ってきたからです。
そこで、近所の人が「よかったね」と言うと、老人は次のように答え
ました。
「このことが災いを呼ぶかもしれない」
すると、老人の息子が馬から落ちて足を骨折してしまいました。
そこで、近所の人がなぐさめに行くと、老人は次のように答えました。
「このことが福を呼ぶかもしれない」
しばらくすると、戦争がはじまり、多くの男性が兵士として駆り出さ
れ、戦死してしまいました。しかし、老人の息子は足を骨折していたの
で、兵役をまぬがれ、戦死しないですんだのです。
この話にもあるように、不運と思えることであっても、それは幸福に
つながったりするのです。
人生の危機・ピンチと思えることが、成功をおさめるためのチャンス
であることがあるのです。
逆境と思えることが、順境のきっかけになる場合もあるのです。
まさしく、災い転じて福となす、です。
だからこそ、人生はおもしろいのかもしれません。
植西 聰 氏
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