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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

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2017年5月

2017年5月31日 (水)

【14】人から愛される

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

人間にとって大事なことは
学歴などではなく
他人から愛され協力して
もらえるような
徳を積むことだ。

 人間社会、あるいは組織のなかでは「白いものは白い」となる
とは限らない。

 あの人には協力したくないという考えが働けば、「白いものが
黒くなる」ことも往々にしてあり得るのである。

 人に協力してもらえるような人間になる。またそういう人間を
育てるということが企業人の目標であると宗一郎は説いた。

 多くの人間の協力があってこそ、その先に成功と幸福がある。
「企業は人なり」の金言はここにも生きている。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月30日 (火)

【13】無知を知る

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

自分が知っているということは
専門家に言わせたら
本当にお粗末で
ナンセンスなものだ。

 晩年に絵を描き始めた宗一郎。その写実的なデッサン力は趣味
の域を超えたレベルに達していたが、宗一郎は「絵をやってみて
良かったこと」として「自身の無知に気づかされる効用」をあげ
た。

 見慣れた松の木や桜の花を描こうとしても、いざ筆をとると、
どんな形の花びらだったのか、花弁がいくつあったのか思い出せ
ない。

 自分が持ち合わせている「知識」が、実はいかに脆弱なものか
を極めて客観的に分析していた宗一郎だった。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月29日 (月)

【12】石ころとダイヤモンド

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

石ころのような個性もあれば
ダイヤモンドのような個性もある。
石ころでもそれを
最高の品質に高めることが
重要である。

 時代の先端を走り続けた宗一郎は、既存企業の経営者や一部の
メディアから「アプレ実業家」と呼ばれた。
「アプレゲール」とは、既存の価値観にとらわれない新しい潮流
を意味するが、往々にして無軌道な新世代を揶揄する際に使われ
る言葉である。

 だが、宗一郎は「個性的なもの」に対する偏見こそ過去の価値
観にとらわれた思考停止であるとの立場から、立派な個性を確立
することこそ企業の発展につながると信じて疑わなかった。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月26日 (金)

【11】開発の意義

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

開発というものは
企業のためにやるんじゃない。
世の中に貢献するという
気持ちがなければいけない。

 1971(昭和46)年、ホンダが世界に先駆けて低公害エン
ジン「CVCC」の開発をしているとき、宗一郎は「トヨタやG
Mに追いついた」という趣旨の話をした。

 しかし、そのとき若い社員たちから反発の声があがった。
「この開発は企業(ホンダ)のためではなく、空気をきれいにす
るという世のため、人のためと言っていたのは社長だったじゃな
いですか」

 それを聞いた宗一郎は「冷や汗を流す思い」で猛省し、自らの
不明を恥じたという。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月25日 (木)

【10】弘法筆を選ぶ


本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

「弘法筆を選ばず」というが
日進月歩の技術の
世の中ではやはり
筆を選ばなければならない。

 1952(昭和27)年、「カブ」や「ドリーム」といったバ
イクをヒットさせた宗一郎は、大きな決断をする。

 それは当時の金額で4億5000万円もの輸入機械を購入する
というもので、資本金6000万円だったホンダとしては極めて
大胆なな、リスクの高い経営判断だった。

「日本のオートバイ技術は欧米に比べ10年遅れだが、機械を購
入すれば1年で追いつける。たとえホンダが潰れても機械は日本
に残る」

 それが宗一郎の考えだった。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月24日 (水)

【9】能率とメンツ

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

能率を妨げるものに
面子というやつがある。
これがあるためにニッチもサッチも
いかないということが
あまりにも多い。

 ヤリの名人は突くより引くときのスピードが速い。突いたとき
の気持ちに酔って抜くチャンスを逃すと、抜けなくなって我が身
をほろぼすことになりかねないからだ。

「会社経営においても、いよいよ危なくなってから派手な広告宣
伝をはじめ、ますます窮地に追い込まれるなんてことがある。ど
うしても成り立たないという見通しになったら、見栄も外聞も捨
てて傷が深くならないうちにサッと引き上げるべきである」

 人生訓にも通じる言葉だ

別冊宝島編集部 偏

2017年5月23日 (火)

【8】機械は正直

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

小さな部品がひとつなくても
機械は絶対に動いてくれない。

 自動車やバイクにおいて、部品ひとつがどれだけ重要な意味を
持つかを知り尽くしていた宗一郎は、ごまかしのきかない技術の
世界の厳しさをいつも強調していた。

「人間がもし理屈をつける気になれば、相当に無理なことでも正
当化、合理づけできる。高等技術を駆使する連中にかかると、権
威付けまでやってのける。こうなると、言葉を自由に使いこなせ
ない人間は、手も足も出ない」

 製造業のシビアな世界を端的に示す言葉である。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月22日 (月)

【7】陣頭指揮

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

私が研究所で黒くなって
働いていると世の中の人は
陣頭指揮だと言った。
私は陣頭指揮なんて
悲壮感でやったのではない。
自分が好きだからやっただけだ。

 宗一郎は会社の営業、財務を藤沢武夫にまかせ、自分は研究開
発の最前線に顔を出し、現場にこだわり続けた。

 そのことについて宗一郎はこう語る。
「社長の仕事はその企業が正常に運営しているかどうかを判定し、
肌合いで感じておけばよい。私の場合は機械いじりがすきだから
研究所にいただけである。経理出身の社長が選ばれたとしたら、
普通の社長のように印鑑を押しているのもよいと思う。社長やり
方が違うのは当然である」

別冊宝島編集部 偏

2017年5月19日 (金)

【6】目で見る交響曲

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

人間はどこか抜けた
ところがないと面白くない。
それをひとつの魅力とか
美しさにまで高めるのが
デザインだと思う。

「デザインとは目で見る交響曲でなければいけない」

 これが宗一郎の持論である。

 ポジションのひとつひとつを、全体のバランスを保ちながら、
しかも実用性を満たす形でデザインしなければならない。
 とはいえ、バランスだけを考えていると、個性に欠けたひから
びたデザインになってしまうこともある。

 欠点という「不調和」を調和に転化させることができたとき、
それは優れたデザインとなるとなるのである。

別冊宝島編集部 偏

2017年5月18日 (木)

【5】演技で怒る人

本田宗一郎 100の言葉
第1章 仕事

演技で怒ったり
タイミングを見て叱りつけたり
怒ることをテクニックとして
使う人がいるが
私にはとてもそんな余裕はない

 部下にどう思われるか、計算して行動するタイプのリーダーが
いる。しかし、宗一郎はそうした演技が一切できないタイプの人
間だった。

 怒るときは、素直に感情をぶつけ、喜ぶときも心の底から嬉し
がった。

 たとえ演技で怒ったとしても、そんなことは見抜かれる。怒る
ときは、相手を憎むことなく、いつわりのない気持ちを相手にぶ
つけたほうが、結局は心が通じ合い、信頼も生まれる。

別冊宝島編集部 偏

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