【48】ものさしの真ん中
本田宗一郎 100の言葉
第2章 経営
うちのオヤジがよく言った。
一尺のものさしで片方から4寸
もう片方から4寸いって
2寸の間を置いたところが真ん中だ。
少年時代の宗一郎に、父・儀平が教えた人生訓である。
一尺のものさしで、厳密な中間は右からも左からも5寸の地点
だが、実社会でそこを真ん中とすると、衝突が起き余裕がなくな
ってしまう。
4寸ずつであれば中央の2寸が真ん中となり、緩衝地帯が広が
って話がしやすくなる。
交渉や議論の際に、ものごとの落としどころを広く取る人ほど、
柔軟な対応ができるうえ問題解決の能力が高い。悲壮感を伴うよ
うな交渉のやり方は、余裕のなさの表れである。
別冊宝島編集部 偏
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